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【読書メモ】大前研一「新・資本論」―見えない経済大陸へ挑む&クリエイティブ資本論―新たな経済階級の台頭

Newspicksのヘビーユーザーになってから、日本の国際競争力って何だろうか?と考える機会が増えました。 ピッカーの方々がグローバルに仕事をしており、コメントに日本人としてどのようなスタンスをとって物事を考えるべきかを学ばせてもらっているからかもしれません。 最近読んだ(読み直した)2冊の本の書評をブログにまとめておきます。2冊とも資本論です。 大前研一「新・資本論」―見えない経済大陸へ挑む クリエイティブ資本論―新たな経済階級の台頭 大前研一「新・資本論」―見えない経済大陸へ挑む 著者 : 大前研一 東洋経済新報社 発売日 : 2001-10 ブクログでレビューを見る» 日本の国際競争力とは何かを考える上で、大前 研一さんの世界視野で語られる主張はとても参考になります。 日本が国際競争力をもつために実施するべきこととして、大前さんのオーガナイズ・スモール思想が前提になっています。 ・道州連邦制 日本の一つ一つの道州を1国家とみなす。その国家はクオリティ国家であるべき↓ ・クオリティ国家 経済規模は小さく、人口が300万人〜1000万人、1人当たりGDPが400万円以上で、世界の繁栄を取り込むのが非常にうまい ▼これから求められる人材 ゴジラ企業をつくれる人=エコシステムをデザインできる人、プラットフォームをつくれる人 ※ゴジラ企業の条件 見えない大陸のもつ特徴を活用できる能力が備わっていることを証明すること。すでに発見されている新大陸の特徴を活用するのは最低限のことであり、自分たちが独占的収穫を上げられる領地を確保し、同時にそれを拡張できる能力を併せもっていると証明できる。 今の時代は、プレイヤーが誰なのかを把握する力よりも、どういった力が、さまざまなプレイヤーを前進さえたり後退させたりするのかを理解することのほうが重要。 クリエイティブ資本論―新たな経済階級の台頭 著者 : リチャード・フロリダ ダイヤモンド社 発売日 : 2008-02-29 ブクログでレビューを見る» 創造的な都市とは何か?を考える上で具体的な指標が紹介されています。 ※アメリカの都市を中心に分析されているため、世界的な比較、日本の都市におけるクリエイティビティの分析ができると良い。...

【読書メモ】クオリティ国家という戦略 これが日本の生きる道

日本の戦略という視点で考えると、企業のマーケティング戦略もより広い視野で捉えることができるようになります。 そこで読んでみたのが、「クオリティ国家という戦略」 クオリティ国家という戦略 これが日本の生きる道 読書メモ クオリティ国家という戦略 これが日本の生きる道 著者 : 大前研一 小学館 発売日 : 2013-01-15 ブクログでレビューを見る» クオリティ国家とは、経済規模は小さく、人口が300万人〜1000万人、1人当たりGDPが400万円以上で、世界の繁栄を取り込むのが非常にうまいという共通点がある。 ・日本という国家の単位でとらえるのではなく、 ・工業国、加工貿易立国モデル→高付加価値、生産性の高いクリエイティブ国家へ ・経済規模は小さくても、一人あたりのGDPが高い ・ベンチマーク先は、スイス、デンマーク ・教育戦略と産業戦略を連動させる→世界市場で勝負できる人材とサービスレベルを揃える ・国境を跨いで働く、移民を積極的に受け入れる、多様な人材の中で付加価値を生み出すワークスタイルをつくる China×Taiwan=CHAIWAN ・海外企業を誘致するためには、法人税の引き下げは必要 ▼Wikipedia 国家戦略特区について https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E5%AE%B6%E6%88%A6%E7%95%A5%E7%89%B9%E5%88%A5%E5%8C%BA%E5%9F%9F ・優秀な人材、企業を育てるためには、過保護な支援をしないこと。雇用規制 ・世界と戦って稼がないと生き残れないという危機感をもつ。貿易比率は指標となる。日本の貿易比率は30%前後と低い スイスから学ぶ国家としてのイノベーション戦略と産業競争力をテーマに、自分がスイスについて調べたことをまとめてみました。 ▼スイスと日本との共通点 ・国土がせまい ・資源に乏しい ・ものづくり産業が強い ▼スイスの概要 ・ 国土面積と生産高では日本の九州程度 ・一人当たりのGDPは日本の2倍 ・世界規模の大企業の本社あり ・世界最高水準の低失業率 ・人口814万人 ▼スイスに本社をおくグローバル企業 ・ ロシュ ・クレディ・スイス ・リンツ ・トリンプ・インターナショナル ・ネ...

【書評】ラグビー日本代表ヘッドコーチ エディー・ジョーンズとの対話 コーチングとは「信じること」

ラグビー日本代表ヘッドコーチ エディー・ジョーンズとの対話 コーチングとは「信じること」 (文春e-book) 著者 : 生島淳 文藝春秋 発売日 : 2015-08-28 ブクログでレビューを見る» ①スポーツに含まれるアートの要素 スポーツに限定しなくとも、他者とのコミュニケーションの中にアートの要素があることを気づかせてくれる。 引用↓ >エディーさんは日本人に「スポーツとはあくまでリクリエーション(recreation)の一部」という発想を持って欲しいという。 「本来、リクリエーションとは、何かをもう一度創造するという意味の言葉です。日本では、『レクレーション』と発音されて娯楽的な意味合いを帯びているようですが、それとは全く違う種類のものです。スポーツは本来の意味でのリクリエーションの一部であり、人間の人生においてエネルギーや活力を与えてくれる活動です、それこそがリクリエーションの本質なのです 人生に活力を与えてくれる活動をデザインすること。アートであれ、スポーツであれ、仕事であれ、すべての活動に「遊び」「リクリエーション」の要素が必要。 ②数字の力をコーチング・マネジメントに活かす また、アートをベースに、数字をエビデンスにすることで常識の外に出て成果を出すマネジメントができることが書かれています。 引用↓ >「まず、ハッキリさせておきたいのは、数学はサイエンスであり、あくまでもコーチングというアートをバックアップするものだということです。だから私は数字に支配されないように気をつけています。ただ、数字で客観的な事実を提示されると、自分の目で試合を見て感じたことの裏付けにはなる。コーチングに有効な数字を使っていくことで、選手のモチベーションの向上にも役立てられます そこで導き出されているのが、数字をもとにした戦略成功要因のパターン ・パスが11回に対してキックが1回 ・ポゼッション率54%以上をキープ ・W杯で戦う準備は30〜40のテストマッチが必要(指導者として成功するのにもパターンがある     ) ・ポジションごとのピーク年齢 スポーツは暗黙知の要素が非常に強い。 感覚的に成功パターンをもっているが、その成功パターンをより発展させたり、チームに共有することは感覚要素のままでは難しい。 徹底的にデー...

【読書記録】モデレーター聞き出す技術 〜ユーザーから本音を引き出してマーケティングに活かす〜

「モデレーター聞き出す技術」を読みました。 ユーザー調査の参考になるような方法論、マインドをメモしておきます。 質問の種類は4つに分けられる ①製品や製品にまつわる分野全体に関する質問 分野に対するイメージ 今はどんな種類の商品を使っているか?そのときの感覚は? ②製品についての基本情報に関する質問 使用頻度、評判、使用用途など ③製品とのかかわりについての質問 今までの人生で製品やその分野とどのように関わってきたか? ④モチベーション・リサーチ的な質問 商品を使う人をどう思うか? 自分の身のまわりの人で誰に合うと思うか?だれが喜びそうか? 参考: http://s.ameblo.jp/concept-factory/entry-11554208422.html モデレーターとして本音を引き出すための心構え 聞く態度についてまず意識したいこと 「この人になら話してもいい!と思ってもらう。」 ①全身で表現する! ②相手を受け入れ、肯定する! ③自分の本当の姿や立場やスタンスはすべて消して、その日、その場の対象者にピントを合わせて向き合う! ①話し始めは、「バクっと」大きな網を投げる 話し始めは大きなイメージを!話題を限定しない。 ②相手が話し出したら、ひと区切りつくまで、黙って待つ 話し始めの段階は特に、焦らず、待って、相手の話がひと区切りするまで黙って聞くことが キーワードを導きだすために大切。 ③「これだ!」というキーワードが出たら、まずはオウム返し! 気になる部分こそ、あえて突っ込まずに、そのまま返す。 「◉◉って気がする」 「ふうん。◉◉って気がするんだ」 ④話があちこちしたら、「材料探しタイム」だと思えばいい。 先入観を取り払う。 先入観は、対象者がせっかく話してくれているのに、心の中で勝手にNGを出してしまっている。 ⑤相手がノッてきたら、「お囃子」に徹する。 ※知らず知らずの誘導尋問が、一番こわい! 「それって◉◉ってことですか?」と断定的に聞くのもNG ...

【ビジネススケッチ】Newspicks_モータリゼーション2.0について

Newspicksの特集記事、モータリゼーション2.0。 https://newspicks.com/news/963531 モータリゼーション2.0のキーワード モータリゼーション2.0のキーワード ・EV(電気自動車) ・FCV(燃料電池自動車) 参考:トヨタ自動車の水素社会に関するHP http://www.toyota.co.jp/jpn/tech/environment/fcv/ ・コネクテッドカー 参考:コネクテッドカーと自動運転技術が作る未来 http://japan.zdnet.com/article/35058706/ ・LRT 参考:国土交通省のLRT(次世代型路面電車システム)に関するページ http://www.mlit.go.jp/road/sisaku/lrt/lrt_index.html LRTはホリエモンが推奨しています。 未来の都市デザインのカギを握るLRT 堀江さん、未来の「交通インフラ」はどう進化しますか? https://newspicks.com/news/979151/body/?ref=search_103575 以下引用。 ──LRTって、路面電車のような乗り物ですよね。なぜLRTが交通インフラの中核になるんでしょうか。 従来の鉄道と違って、目視と自動車の信号で運転しているから柔軟な運用ができる。それに単線が前提の信号システムを使っている鉄道と違って、複線を前提としているLRTほど都市デザインと相性がいいものはない。 パーソナル×長距離移動とパーソナル短距離マーケットは大きな変化が起きそう パーソナル×長距離移動 LRTが発達、パーソナルモビリティとの接続(ホリエモンは究極の車は「イス」と表現している)。 パーソナル空間をもって長距離を移動できるようになる可能性は高そう。富裕層が自家用ジェットで移動しているけど、このコストが下がっていくイメージ。 パーソナル×短距離 歩く・走るという人間の基本機能にも注目はしておきたい。 この分野は、ヘルスケアテックとの相性が良さそう。 モビリティが発達したときに、健康問題(運動しなくなるでしょ?)は絶...

【ビジネススケッチ】アースミュージック&エコロジーが仕掛けるアパレルレンタルサービス「メチャカリ」

アースミュージック&エコロジーが新しく開始したサービス「 メチャカリ 」 参考記事 他業界に奪われたシェアを取り戻す——クロスカンパニーがアパレルのレンタルサービス「メチャカリ」を提供する理由 http://jp.techcrunch.com/2015/09/16/mechakari/ メチャカリの仕組み 月額利用料は5800円。アプリ上に掲載されるファッションアイテムを最大3点までのアイテムをレンタル可能。アプリ上で申請して返却(送付時に返却用の袋や送付状が付属する)すれば、返却した点数だけ再びレンタル可能になる仕組みだ。当初は同社の女性向けアパレルブランド「earth music&ecology」の商品のうち、靴やアクセサリーを除く1000パターン以上の商品を取り扱う。 60日間レンタルしたアイテムは返却せず、自分のものにできるのが大きな特徴だ。60日経過したタイミングでレンタル中のアイテムとして表示されなくなり、そのアイテム以外で最大3点のレンタルが可能になる。なお返却時には500円の手数料がかかる。ちなみにレンタルで届く商品はすべて新品なのだそう(理由については後述)。 ポイント メーカーのポジションだからこそできるサービス ビッグデータ(顧客の生データ)の解析による新商品開発 ティーン(20代)の層へ新たにアプローチする 若者のファッション離れ 若者のファッションにかける費用は、年々下がってきている。 アパレルメーカーとしては新たな施策が必要となってきている。 一方でスマホ利用率の増加は確実な流れとしてあるため、スマホEC市場をどうとっていくか・・・がアパレルメーカーにとって鍵になる。 ビッグデータを活かす どのユーザーがどんな服を借りて、どんなコーディネートをするのか? どの商品は返品されて、どの商品は購入につながるのか? USEDで売れる商品カテゴリーは何か? こういった今までの店舗データ、ECサイトデータだけでは得られなかったデータを集められることで、今後の商品開発、サービス開発の幅が広がる。 クロスカンパニーさんの今後の動きは楽しみです!

【ビジネススケッチ】PHVのある未来(1) 津田大介氏インタビュー クルマは走るモバイルバッテリーになれるか

Newspicksのトヨタ自動車スポンサード記事。PHV(プラグインハイブリッド)の可能性を考えさせられる記事でした。 https://newspicks.com/news/1134407/body/?ref=user_2098 電気自動車(EV)は充電ポイントも増え徐々にインフラが整いつつあるが、まだその普及は十分とは言い切れない。一方で、トヨタ自動車や欧州メーカーを中心にプラグインハイブリッド(PHV)にも力を入れ、1つのメインストリームになりつつある。現実的な最適解としてのPHVと将来性について、連載を通じてさまざまな有識者とともに議論していく。初回は、ジャーナリストの津田大介氏に非常時に活躍する「移動型のエネルギー貯蓄体」という価値をもったPHVの実力について聞く。PHVは、防災に強い街づくりでどんな役割を果たしていくのだろうか。(聞き手:モータージャーナリスト 川端由美) ポイント クルマはマルチパーパス化(巨大充電器、移動) 災害時はモノを得ることより電力を得られることが重要になるケースあり クルマがパーソナルオフィスになる可能性ありそう