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5月, 2013の投稿を表示しています

TEDのプレゼンから学ぶ〜数字で考えることの大切さ〜

「広告はすべて、「ブランドイメージ」という複雑なシンボルに貢献するためのものと考えねばならない。そのように長い目で見れば、日々の問題の多くは自ずから解決するはずだ。」 「我々は売る、そうでなければ存在価値がない」 ある広告人の告白 デイヴィッド・オグルヴィ オグルヴィが50年前に書いた本にあるように、広告やデザインは売上につながってこそ意味をなすものです。 オグルヴィはビジネスを成功させるために広告という手法をとりました。 だから、明確に売上を明確な指標として打ち出したのでしょう。 NPO、ソーシャルビジネス、CSRのプロジェクトにおいてプロモーションを行うということは、ゴール設定が必ずしも売上だけではないはずです。 定義をする=指標をしっかりと定めて効果測定を行いましょう。 これはマーケティングの鉄則であると思いますが、NPOにおいては、さらに大切(というより、意識を高めないといけない)と思います。 指標がないと、イベントに参加しても、ワークショップをやっても自己満足で終わってしまうケースが多いからです。 仮に効果測定ができていたとしても、そのイベントが、どのような社会的な価値を生み出していたのか?という点が効果測定ができていたかまで振り返る必要があると思うのです。 わかりやすい指標 わかりやすい指標ですとこの2つになるかと思います。 ①寄付金額 このイベントに参加することで、活動資金になる寄付をいくら以上集める。 ②会員登録数 このイベントに参加することで、会員登録数を何人まで増やす。 確かにわかりやすいですね。 でも、寄付金額がどれだけ集まったか、会員登録数がどれだけ増えたか・・・ これってかなり自己満足な指標ですよね? 大切なのは・・・ 社会的なインパクトをどのように計測するか? ここだと思います。社会的なインパクト! 社会的なインパクトとは、社会問題の解決につながっているかということ。 継続するための活動をしていては、NPOであること、CSRのプロジェクトであることの意味がないはずです。 ソーシャルビジネスであれば、活動がどれだけ社会的な課題解決につなが

銭湯を地域の共有スペースとして使いこなすおじちゃんたち(釜ヶ崎散策Part②)

西成地区(釜ヶ崎)にある銭湯に朝風呂へ行ってきました。 場所は天王寺駅と動物園前駅の中間地点にあります。 ここ⇒ おふろや和光 飛田新地の商店街を通っていくと、よりディープな大阪を味あうことができます。 朝8時半くらいに訪れましたが、疲れを癒すおじちゃんたちで すでに賑わっていました。 朝風呂気持ちよかったーということもあるのですが かなり衝撃的な銭湯体験だったので、共有をさせてもらいます。 まさにハイブリッド銭湯! コインランドリー・コミュニティスペース・銭湯といった多様な要素を含んだ場になっていて面白かったです。 西成地区の銭湯はコストパフォーマンス高い まずは、銭湯としてのコストパフォーマンスが東京の銭湯と比較すると圧倒的に高い。(感覚的にです。) ================================= ・早朝6時〜24時まで営業 ・ 人口炭酸泉をつかった、庭園露天風呂 ・死海の塩風呂 ・その他マッサージ風呂、電気風呂 ・もちろんサウナつき ================================= こんな設備が整っていて、銭湯通常価格の¥420だから、かなりお得だと思います。  なんでこんなに設備が整っているんだろう。 おそらく満足できるはずです。 銭湯は生活の延長線上。銭湯を使いこなすおじちゃんたち 驚いたのがここ!!! ・脱衣所の中には、会員制・月契約のロッカーあり・・・ ・洗濯機・乾燥機があり・・・ ・ペットボトルに入れて持ち帰れるイオン水あり・・・ え、ここは家ですか??? というくらい生活の一部となっているような印象を受けました。 なぜかフィットネスマシンもついてるし。 脱衣所の中心には、灰皿が置いてあって、おじちゃんがタバコを吸っている。 おー久しぶりやなーとおじちゃんたちが会話している。 この銭湯はとにかく、普通の銭湯では

ビジネスは「非言語」で動く

非言語領域に注目して、今後のマーケティングの可能性を探ってみました。 著者が博報堂ブランドデザインさんとなっておりますが、ブランディングや広告に偏った話ではありません。 本書の内容を整理すると 人間の思考は「言語領域」と「非言語領域」の二つで成り立っていて、人が何かを判断するときは、非言語領域の情報が95%を占めますよ。 だから、言語化される情報ばかりを頼りにしているともったいない。非言語情報をもっと活用して、より良い仕事をしていきましょう。 非言語情報を活用する手段として、会議でのファシリテーション、ワークショップや、KJ法といったものが紹介されています。 企業にはさまざまな事情が複雑に絡み合っているし、市場にもまたいくつもの要因が複雑に入り組んでいる。そのすべてを言語化し、論理的に分析して、合理的な判断を下すのはまず不可能に近い。                 ビジネスは「非言語」で動く 言語化される情報を頼りにするのではなく、その人の身振り、声、表情などに耳を傾けることが大切であること。それが以前に書いた記事「 わかりあえないことから-シェアする暮らしのコミュニケーション- 」に通じるところかなと思います。 ユーザー参加型の時代における非言語領域の重要性 個人的にはマーケティングの手法として、ユーザー参加型や、ワークショップを開催することに注目をしているが、これらの手法も非言語領域の情報を理解し、適切な商品設計やプロモーションを行うためのものであると思います。 ユーザーの本音を理解するということは、言語領域、非言語領域の両方を理解するということにつながってきます。 ユーザーに意見をもらうアンケートに答えてもらうだけでは、本音を引き出せないことがわかってきているからだと思います。 それで、企業もワークショップやユーザーとの協働開発といったことを行なっているわけです。 ユーザー参加型ワークショップ事例① 資生堂×ソーシャルアパートメント  ビューティーシェアハウス ユーザー参加型のワークショップ事例② マザーハウス  お客様とつくる商品企画会議 本書の中にも、「手は頭より賢い」ということで、手を動かしながら考えることで、非言語領域の情報に迫

非営利団体のバナーデザインについて、ふと思ったこと。

仕事柄、WEBサイトを閲覧しているときに出てくるバナー広告は気になってしまいます。 特に非営利団体がバナー広告を活用しているのをみていると思わず見入ってしまいます。 NPO/NGOもオンライン広告を活用していく時代になってきています。 そうだとすれば、課題解決のため、寄付を募るため、ボランティアを集めるため・・・ しっかりと目的をもったバナーデザインが必要になってきます。 ユニセフのバナーがよく出てきたので 非営利団体がバナーを活用して訴求する際の3つのポイントをまとめてみました。 ①解決したい課題が明確になっており、課題が伝わりやすくなっていること ②ターゲットにアクションを起こしてもらうコピーになっていること ③自分にできることが記載されていること ①解決したい課題が明確になっており、課題が伝わりやすくなっていること 言い方は悪いかもしれませんが、危機感を煽ることは大切だと思います。 極端の例としては、有名な「うわっ・・・私の年収、低すぎ・・・?」と同じかと思います。 この課題は放置しておけないんです、たくさんの人にこの課題を知ってもらいたいのです ということを伝えるビジュアルとコピーは大切になってきます。 ②ターゲットにアクションを起こしてもらうコピーになっていること ユニセフの場合は、「国連難民基金にご協力を⇒寄付する」という導線になります。 ③自分にできることが記載されていること 寄付をするのか、ボランティアとして参加するのか、など問題に共感してもらった人に どのようなアクションの選択肢を用意してあげることは大切な要素かと思います。 【例】http://www.facebook.com/chanceforchildren 課題解決の為にできること ①記事をシェア ②公演に呼ぶ ③寄付をする こういった選択肢を用意してあげることで、「自分には何ができるのだろうか」と考えている方に、うまく訴求することができます。 まとめ ユニセフだけではなく、どの非営利団体にも、適切な広告予算の算出・運用・効果測定が必要になってくるはずです。

インクルーシブデザイン〜ニッチな人たちを巻き込む発想〜

最近はインクルーシブデザインの考え方に非常に影響を受けています。 既存のマーケティングのフレームワークの中だけではなく、新たな視点を発見し、発想を広げる方法として非常に有効的だと思うのです。 インクルーシブデザインとは 「インクルーシブデザインとは、これまで除外(エクスクルード:exclude)されてきた人々を包含(インクルード:include)し かつビジネスとして成り立つデザインを目指す考え方」です。 九州大学 平井セミナーホームページより インクルーシブデザインの目的 インクルーシブデザインの実施する目的は三つあると思います。 ①「ソーシャルインクルージョン」という社会を実現する。 ②今までにない新たな視点の発見を意図的に生む。 ③製品の使い勝手を高める。 全く違う価値観をもっている人をマーケティングプロセスに巻き込んでいくことで何が生まれるのか。 個人的には、②の新しい発見を意図的に生むことで、マーケットを広げる意味があるのではないかという点に注目しています。 例えば、インクルーシブデザインのワークショップを開催するとしたら、このような組み合わせが考えられるかと。 ※独自解釈なので、これがインクルーシブデザインと言うかはわかりません。  普段は想定していないターゲットの人を意識した発想が有効的なのではないか? と考えています。 ①ギャルと真面目な大学生で行うワークショップ ②シニア層と若年層で行うワークショップ ③障害者と健常者で行うワークショップ  例えば、ギャルマーケティング ギャルを巻き込む企画はすでに「ギャルマーケティング」として実践されています。 藤田志穂さんがギャルを集めて農業の啓蒙活動を行っているのは、大きなヒントになると思います。 【参考】 ギャルマーケティングと最近の若者事情 ギャル×農業?? 一見全く関係ない人と分野をつなげてみることで、新しい動きが生まれてきます。 ニューロンがリンゴが落ちてくるのを見て、万有引力の法則のヒントを得たことは有名ですが、全く関係ないと思っていたことが、実は大きなヒントになることはたくさんあるはずです。 そんな発想を意図的に生み出してしまうことができるのが

キャラクターマーケティングを先取りしていた「くいだおれ人形」

昨日は大阪食べ歩きツアーをしてきました。 ------------------------------------------- 家で朝食 天王寺の立ち飲み屋で昼食とお酒 大阪風レトロなカフェでぜんざい 西洋化しつつある大阪らしく地ビールのお店でビールと生ハム 隣にあった焼肉屋で牛肉セットとキムチ 締めは大阪らしく粉物で、モダン焼き ------------------------------------------- 食べ過ぎて少し後悔しながらも、「せっかく大阪来たんだし」と無理に自分を責めることはやめる。 いや、待て待て・・・ なんで、大阪だからって食べ過ぎが許されるんだ・・・・ ということで、ここからが本題。 なぜ、大阪は「くいだおれ」が許されるのか? なぜ、「くいだおれ」という言葉が使われるようになったかを調べてみた。 「くいだおれ」とは、「飲食に金をかけて貧乏になること」であり、「京都のきだおれ(着倒れ)、神戸のはきだおれ(履き倒れ)」などと言われる事である。大阪市中央区道頓堀に1949年6月、山田六郎が創業・開店した。屋号は「京の着倒れ、江戸の飲み倒れ」という、「京都の人間は着物道楽が過ぎて、江戸の人間は良い酒を飲み過ぎて財産を失う」との意味の、江戸時代からの地域性を表した慣用句[1]に基づいて作り上げた言葉。 wikipediaくいだおれ 「くいだおれ」はキャッチコピーではなく、会社の屋号。 「くいだおれ」という言葉が定着したのは、「くいだおれ太郎」という人形が守り続けられてきたことから。 株式会社くいだおれの創業者である山田六郎の遺言には3つ記されていることがあったそうです。 「支店を出すな」 「家族で経営せよ」 「看板人形を大切にせよ」 創業者が看板人形を大切にせよ!と遺言に残すくらいなので、相当の思い入れがあり その言葉が代々受け継がれてきたのでしょう。 くいだおれ人形ってすごいセンスじゃないか・・・ それにしても、キャッチコピーとも捉えられる「くいだおれ」という言葉を人形の名前にしてしまうのは、すごいセンスだなと思います。 阪神タイガースが優勝時、道頓堀へ投げ込まれそうになった際に、当時の営業部長が必死になって守ってみたり (代わりにカーネル・サンダースが道頓堀に投げ

天野祐吉 広告論講義

テレビCMなどの広告の評判を中心とした月刊誌、広告批評を創刊した方。 現在はコラムニスト、童話作家でもある。 Twitter  @ yukichiamano ブログ  天野祐吉あんころじい   コラム  CM天気図   広告 かわら版   明治学院大学の大先輩。天野さんは中退しているが・・・ なぜか明治学院の偉大な先輩方は中退している率が高いのは気になる。 そんな大先輩の天野さんによる著書「天野祐吉 広告論講義」 しかも、明治学院大学で行われていた講義をもとに書かれているらしい。 広告ーこれこそが、大衆消費だけでなく、人類の大量虐殺さえ可能にした奇怪なる二十世紀を牽引し、そのイメージを絶えず切りひらいてきたのだ。`広告`という窓から時代と社会、文化を見つめ続けてきた著者が、二十世紀と広告の奇妙な関係、そこに映しだされた私たちの欲望をあざやかに読み解き、広告の魅力と怖さ、その本質と機能、未来について初めて語る。卓見とセンスが光る、二十世紀的広告論。 二十世紀=戦争の世紀? 科学の世紀? 広告の世紀 二十世紀の主要な出来事を、その事象を社会に根付かせるための潤滑油となった広告から読み解いていく。 紹介されている出来事はこちらです。 第一講 パリ万博 第二講 南極探検隊員募集 第三講 エンゼルと福助 第四講 T型フォード 第五講 ヒトラー 第六講 スモカ歯磨 第七講 フォルクスワーゲン 第八講 アンクルトリス 第九講 NASA 第十講 ハングリー? 古代から広告そのものは変わらない。それでも広告のカタチは変わってきた。 それを推し進めたのは、クルマ、宇宙船といった移動手段であったり、テレビ=マスメディアの出現であった。 最後は、インターネット広告について言及されているが、これまでの広告を支えてきた`暴力性`を如何に捨てられるかという視点が興味深かったです。 21世紀の広告ー百貨店ー 第一講についてだけ、自分なりに掘り下げてみようと思う。 パリ万博のことが紹介されているのではなく、そこに乗っかり、日本に大量消費時代のイメージをつくった百貨店の言葉。 百貨店はミニサイズの万博として日本に登場した。 ・「赤ちゃんは汗っかき」(