スキップしてメイン コンテンツに移動

顧客志向を身に付ける3つのヒント

ハーバート・ビジネスレビューのオンライン論文で
お客様の言葉が社員を顧客志向に変える ―心理学的実験で実証される―
を読み、「顧客志向」って何だろうと考えてみる。

仕事がつまらないというのは、自分の仕事がどこにつながっているのかわからないということだ思っています。今行なっていることがどこに向かっているのかがわからなければ、仕事は作業になってしまいます。

1年目の仕事を振り返ると、仕事がつまらないときは、誰のための仕事なのかということがわからなかったとき。
仕事の意義を見出すには、「エンドユーザーの立場で考える」ということが大切になってくると思っています。

振り返ると、組織のなかではたくさん嫌なことがあっても、自分の仕事へのモチベーションを引き出してくれるのはクライアントに対して何ができるのか、そのクライアントがサービス提供しているエンドユーザーのために何ができるのかを考えるプロセスからだったと思います。

論文のなかで紹介されているヒントをもとに、仕事のなかで僕がエンドユーザーの立場を理解し、組織が顧客志向になるためにできることを整理してみる。

①エンドユーザーの立場を経験する

例えば
・ブログを書く(Web業界で働いているのであれば、自分でSNSを使ってみる)
・クライアントのサービスや商品を消費者になって使ってみる
 などなど。
自分が消費者になったときにどう感じるか・・自分が消費者だったら同じようにお金を払おうと思うか・・・自分の仕事を客観的にみるためには大切です。

②エンドユーザーを組織内で見つける

化粧品のクライアントが提供しているエンドユーザーがどのような人かを知りたければ、社内の女性に意見を求める。家族や友人にクライアントのサービスを使ってもらって意見を求める。
社内でエンドユーザーを見つけることができれば、どのような人に自分の行なっている仕事がつながっているのかがイメージしやすくなります。

③エンドユーザーの変化を共有する

リッツカールトンホテルでは、毎日15分間ミーティングを持ち、顧客の人生に影響を与えた「ワオ・ストーリー」を共有する取り組みを行なっているようです。
だれかの役に立った話を共有するという簡単な行動が、仕事の目的に対する信念を強めるとのこと。
自分の仕事に置き換えて考えると
・Webを活用してどのような顧客のビジネスに良い変化を与えたのか?
ということをチームで共有することで、新卒やセールスサポートの働くモチベーション向にもつながりそうです。

今回は、個人でもできそうなことをまとめてみましたが、組織全体で顧客志向を実践できないと、未来はつくれないのではないかと思います。

このブログの人気の投稿

マーケティングの上流部分を設計するために身につけたいこと×3

4月からチームが変わり、フレッシュな新人も入り、、 改めてこれから求められるマーケッターってどんな人だろうか?と考えるようになりました。 自分の中では、これから求められる人材は上流部分を設計できる人。 マーケティングの上流部分とは ①コンセプト・戦略などの上流部分を設計できる人 ②アイデアを付加価値として出せる人 ③ビジネスモデル全体を理解して、長期的な戦略を構築できる というような要素をもっている人ではないかと思っています。 加えて、掲げたコンセプト、戦略を ・組織の「意思決定」までもっていける ・必要な人材を定義して、実行プロセスまでリーダーシップを発揮できる といったところまでできるとさらに良し。 上流部分を設計するために活用できる方法はたくさんあるけれど、今回は必要な「考え方」にフォーカスして、「身につけたいこと」まとめてみました。 社内の研修資料をつくっていて、これは共有できるといいなと思うことがボヤっとでてきたので・・・ 内容 アイデアは描く ビジュアルシンキングを身につける 戦略家としての表現方法を身につける 読書術を身につける ノート ①アイデアは描く ビジュアルシンキングを身につける ビジュアルシンキングは絶対に身につけた方がいい。 パソコンに向かって仕事をしたつもりになる、クライアントと打ち合わせをして、その場で言われていることを頑張ってタイピングして議事録をつくれば満足してしまうことは避けないとだめ。 ビジュアルシンキングを学ぶなら、この本を熟読すればOK。 描いて売り込め! 超ビジュアルシンキング 参考URL ダン・ロームのビジュアルシンキングに関して概要がまとまっている記事です。 【オススメ】「超ビジュアルシンキング」ダン・ローム http://smoothfoxxx.livedoor.biz/archives/51668004.html ・MicrosoftのOffice(症候群PowerPointやExcel)に陥らない ※絶対に必要なソフトではあるけど フロッグの創始者ハルトムット ・エスリンガ ー

Googleの創業者、ラリー・ペイジによるミシガン大学のスピーチ

仕事は世界を変える気持ちでワクワクと。 でも、一番大切なのは家族。 Google創設の裏にある家族との関係性や物語。 僕にとってはジョブズに続く、いつも聞き返したいスピーチ。 [全訳] Class of 2009! First I’d like you to get up, wave and cheer your supportive family and friends! Show your love! It is a great honor for me to be here today. Now wait a second. I know: that’s such a cliché. You’re thinking: every graduation speaker says that – It’s a great honor. But, in my case, it really is so deeply true – being here is more special and more personal for me than most of you know. I’d like to tell you why. 今日、この場にいられることは、私にとって大変光栄なことです。いや、ちょっと待ってください。いまの台詞は確かに月並みすぎます。皆さんも思ったでしょう。卒業式のスピーカーというのは、決まって「大変光栄なことです」と言うものだと。でも私の場合は、本当に心からそう思っているのです。私にとってこの場にいることは、皆さんの大半が考える以上に、特別で個人的な意味のあることなのです。 その理由をおお話しましょう。 A long time ago, in the cold September of 1962, there was a Steven’s co-op at this very university. That co-op had a kitchen with a ceiling that had been cleaned by student volunteers e very decade or so.   Picture a college girl named Gloria, climbing up

メタファーを活用したユーザー調査について(ZEMT法)

最近、マーケティングの施策を考えるときに もっと、ユーザーの行動や感情に目を向けないとなと考えるようになっています。 コトラーのマーケティング3.0を読みかえしていて、ブランドストーリーの構成要素の箇所が目に止まりました。 コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則 コトラーらによれば、ブランド・ストーリーにはキャラクター、プロット(筋書き)、メタファー(比喩)といった3つの重要な構成要素がある。優れたストーリー・プロットには、チャレンジ型(ヒーローが困難な敵を倒す)、コネクション型(この世に存在する断絶を埋める)、クリエイティブ型(新しい解決方法を生み出す)がある。また、そのさい、消費者の意識の根底にあるメタファーを明るみにする作業が有効である。例えば、7大メタファーとして、バランス、変化、旅行、容器、つながり、手段、コントロールがあるという。そしてキャラクターはストーリーの要である。「コトラーのマーケティング3.0」 消費者の意識の根底にあるメタファーを明るみにする作業 ここからインサイトを把握するプロセスはもっと現場に起こし込めるといいなと考えています。 理論的なところを勉強するより 形を変えながらでも実施して、何とかユーザーのことを理解しようという意識をもち動くことが大切だと感じています。 先日に書いた 伊右衛門のコンセプトメイキング についてでも、メタファーを活用した質問をして コンセプトをつくりだしたのは、専門性のある調査を実施したからではなく 何とかユーザーのことを理解しよう、お茶と生活との関係性を根本的に問い直そう といった調査に取り組む前のスタンスがあったからこそ成功したのだと思うのです。 優れたプロダクトやサービスのコンセプトをもっている企業は、 徹底的にユーザー調査を行い、ユーザーを理解し、そこからブランドのストーリーを組み立てている。 だから、ユーザー調査(特にメタファーを活用した手法)は現場で実践していこうと思っています。 ZEMT法 マーケティング3.0の中でも紹介されているのがZMET法。 ZMET調査(Zaltman Metaphor Elicitation Technique:ザルトマン・メタファー表出法)」 ザルトマンは、この手法を開発した