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キャラクターマーケティングを先取りしていた「くいだおれ人形」

昨日は大阪食べ歩きツアーをしてきました。


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家で朝食
天王寺の立ち飲み屋で昼食とお酒
大阪風レトロなカフェでぜんざい
西洋化しつつある大阪らしく地ビールのお店でビールと生ハム
隣にあった焼肉屋で牛肉セットとキムチ
締めは大阪らしく粉物で、モダン焼き
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食べ過ぎて少し後悔しながらも、「せっかく大阪来たんだし」と無理に自分を責めることはやめる。

いや、待て待て・・・ なんで、大阪だからって食べ過ぎが許されるんだ・・・・

ということで、ここからが本題。

なぜ、大阪は「くいだおれ」が許されるのか?


なぜ、「くいだおれ」という言葉が使われるようになったかを調べてみた。
「くいだおれ」とは、「飲食に金をかけて貧乏になること」であり、「京都のきだおれ(着倒れ)、神戸のはきだおれ(履き倒れ)」などと言われる事である。大阪市中央区道頓堀に1949年6月、山田六郎が創業・開店した。屋号は「京の着倒れ、江戸の飲み倒れ」という、「京都の人間は着物道楽が過ぎて、江戸の人間は良い酒を飲み過ぎて財産を失う」との意味の、江戸時代からの地域性を表した慣用句[1]に基づいて作り上げた言葉。
wikipediaくいだおれ


「くいだおれ」はキャッチコピーではなく、会社の屋号。 「くいだおれ」という言葉が定着したのは、「くいだおれ太郎」という人形が守り続けられてきたことから。

株式会社くいだおれの創業者である山田六郎の遺言には3つ記されていることがあったそうです。 「支店を出すな」 「家族で経営せよ」 「看板人形を大切にせよ」
創業者が看板人形を大切にせよ!と遺言に残すくらいなので、相当の思い入れがあり
その言葉が代々受け継がれてきたのでしょう。

くいだおれ人形ってすごいセンスじゃないか・・・

それにしても、キャッチコピーとも捉えられる「くいだおれ」という言葉を人形の名前にしてしまうのは、すごいセンスだなと思います。
阪神タイガースが優勝時、道頓堀へ投げ込まれそうになった際に、当時の営業部長が必死になって守ってみたり
(代わりにカーネル・サンダースが道頓堀に投げ込まれてしまったらしい)

一回は姿を消して、また戻ってきてみたり

キャラクターと大阪という地域を通じてストーリーが構築されて、大阪の文化となっていく。

現在はソーシャルメディアの普及にともない、キャラクターをつかって宣伝が増えてきている。
キャラクターマーケティングという言葉も生まれてきている。
そんな流行を先取りしたのが「くいだおれ人形」だったのです。

くいだおれ人形から学ぶキャラクターマーケティング

キャラクターは企業のブランドイメージそのもの。
つくったキャラクターは、
・どのようにストーリーを構築して
・消費者とどのような関係性を築いていくのか


といったことを本気で考えていかないといけない。 くいだおれ人形は、偶然的に文化に根付いてきた部分もあるのかもしれませんが
創業者の遺言にあるよう「看板人形を大切にせよ」という意志が根付いていたからこそ
現代まで、ブランドが維持されてきたのでしょう。

3Dプリンターも流通が進めば、ロゴがあるのが当たり前のように
どの企業もキャラクターをもつ時代がやってくるのかもしれません。


本当に消費者から愛されるキャラクターをつくれるか、ということが企業のマーケティングの生命線 になってくるのかもしれません。

もし、キャラクターを考えるときは、くいだおれ人形を参考にしてみるのは如何でしょうか?
キャラクターマーケティングに関する参考記事
http://www.social-recruiting.jp/archives/tag/%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%A9%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%B1%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0 可愛いだけじゃない!コミュ力もハンパない!企業のソーシャルメディアキャラクター28事例まとめ

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