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デザイン魂

トム・ピーターズのマニフェスト①デザイン魂




トム・ピーターズのマニュフェストシリーズ第一弾。かなりインパクトがあり挑発的なデザインと内容となっています。顧客の経験をデザインするという視点をもつこと

なぜデザインが必要なのか〜新しいニューエコノミー〜
・自らの企業や組織を、官民を問わず、リイマジン(ゼロから全く新しい発想を)することこそ、われわれの世代の最も重要な職務、そして責任だ。

・今あるホワイトカラーの仕事の9割(最終的には全職種の9割)が、今後15年以内に剥製化するだろう。

先10年を考えたときに、アウトソーシング、オートメーションの影響により間違えなく雇用は縮小する。トム・ピーターズは変化・競争が激しくなる社会をニューエコノミーと表現しています。このニューエコノミーで個と組織が生き残っていくための鍵となってくるのが「デザイン」であるという。


それでは、本書で繰り返されるデザインというものの定義は何だろうか?



デザインとは経験を創りだすことである
デザインは特別な人だけに与えられたスキルではなく、仕事をする上で必ず必要になってくるものであり、

トム・ピーターズはこう表現する

「デザインとは、まさに、私の愛する対象、そして愛する理由そのものだ。」

要するにデザインとは表面的なお飾りではなく、もっと深いものだということ。

それは、懐の深い、記憶に残る経験をつくりだすこと

そう、経験を創りだすことがデザインということです。


自分たちはだれに、どのような経験を提供するのか?
その経験はユニークで忘れられないようなものになっているか?

といった問いをつねに意識することが大切になってきます。


経験を創りだすために


顧客の経験を創造するためには、顧客はだれであるかを明確にし、人を理解するために顧客の声に耳を傾ける必要があります。
顧客の声を聞くためには、フィールド調査や、参加型のサービス開発が自然と必要になってくるはずです。
同じ場を共有する必要があれば、顧客の参加を促すような仕組みも必要になってくるでしょう。

組織という枠ではなく、外の視点を取り入れ、顧客をコントロールするという視点から、顧客に参加してもらい共にサービスを創りだすという視点への転換が必要になってくると思います。


われわれは(み・ん・な)デザイナー

われわれは(み・ん・な)経験をデザインするプロでありたい。
ちなみに、トム・ピーターズのマニフェスト③のタイトルは
「タレント魂」
タレント、それこそが、す・べ・て!




顧客の忘れられないような経験を創造するために個がどのようにあるべきなのかを次回は書いてみようと思います。



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