3月1日・2日と財団法人たんぽぽの家で行われたバウンダリーオブジェクト研究会に参加してきました。
関わっているNPO法人Collableがこの研究会に参加していて、奈良たんぽぽの家で開催されるとのことで関西担当?として参加させてもらいました。
たんぽぽの家は、エイブル・アートムーブメントという先進的な芸術運動で有名です。
福祉という枠にとらわれない発想で仕掛ける魅力的な団体。
いつも学ばせてもらっています。
バウンダリーオブジェクト研究会の目的は、たんぽぽの家の新たな事業に対して
バウンダリーオブジェクトの提案を実施するというものでした。
1日目
・バウンダリーオブジェクトのデザイン文法を再確認
・たんぽぽの家の活動案内(アートセンターHANA)
2日目
各自が考えたバウンダリーオブジェクトのアイデアを共有とディスカッション
たんぽぽの家は、学生の時から合わせて4回目の訪問になるのですが
いつ来ても、その先駆的な活動や発想の自由さに驚かされます。
アートセンターHANAはこんな場所です。
土曜日だったので、仕事ではなく皆さんでイチゴ大福をつくってました。
バウンダリーオブジェクトは研究会でこのように定義されています。
「コ・クリエイション」、「共創価値の創造」などは類似キーワードとして上げることができるのではないかと個人的に解釈しています。
また、最近増えているコワーキングスペースやフューチャーセンターといった場も
異なる領域にある人をつなげる役割を担っている事例にあたると思います。
研究会の中でも紹介されていた、わかりやすく面白い事例を2つご紹介。
まちの保育園
保育園の中にベーカリーカフェが併設(しかも食べログの評価が3.9!)
閉鎖的になりがちな保育園に自然と地域住民が出入りするようになり関係性が構築されるという仕組み。
保育園というコミュニティと、地域というコミュニティを繋げる媒体としてパン屋が機能している。
http://suumo.jp/journal/2013/11/21/55441/
ヤギが雑草を食べてお掃除! 団地で始まったエコな除草作戦
機械ではなく、ヤギが除草していることで、地域住民のコミュニケーションが自然と生まれる(しかも大幅なコストカットを実現!)
子どもたちはヤギさんだ〜と大はしゃぎ。
日常では交流がなかった地域住民同士を繋げる媒体としてヤギが機能している。
バウンダリーオブジェクトの文法というものは、複数あるのですが
この2つの事例は「美味しい!」「かわいい!」「おもしろい!」といった普遍的な感情を引き出す媒体をつくることで
異なる領域にいる人と人をつなげるという作用をもたらしています。
当日の意見交換でFab Labについての議論はかなり盛り上がりました。
Fab LabにはLearn(まなぶ)-Make(つくる)-Share(わかちあう)という考え方が根底にあるそうです。
議論が盛り上がったのは、Fab Lab=3Dプリンターによるモノづくりではなくて、
学ぶ・創る・つながる楽しさから、いつの間にか人が巻き込まれる構造をつくっていく考え方が重要という点です。
誰でも気軽にLearn(まなぶ)-Make(つくる)-Share(わかちあう)ことができるオープンな場があることで、学校や職場といったカテゴライズされた場所の外に、人と人がつながる機会を生み出すことができる。
そういう意味では、Fab Labはバウンダリーオブジェクトになり得る可能性があるなと感じました。
このような創造性を引き出すような学習コンセプトは、バウンダリーオブジェクトを考える上で大きなヒントになりそうです。
創造的な学習や協働を通じて、異なる領域をつなげるという意味では
コラブルのワークショップにも共通している部分が多かったなと。
何かを創りたい
人とつながりたい
こういう普遍的な感情が生まれる環境をつくることができれば
福祉の支援の文脈では解決できない問題(障害者と健常者の間にある問題)は自然と解決すると思っています。
障害者も健常者も、成人前に多様な人と協働することの経験をする人が増えれば、
多様な人をマネジメントしたり、地域コミュニティをつくったりするときに力を発揮できる人間が増えるはず。
やはり、バウンダリーオブジェクトはコラブルの事業を考える上でも鍵になってきそうです!
地域資源をつなげていくプレイヤーが、どの地域にも必要になってくるはず。
特に都心にこそ!
たんぽぽの家が大切にしているのは、奈良の産業活性化、奈良の伝統を守るといった共通の目的を設定し、多様なステークホルダーを巻き込んでいくこと。
コラブルは文京区で仕掛けていきます。
地域の事業者同士のコラボレーション、地域住民との結びつきの意識はコラブルにも必要になってくるはず。
コラブルの活動を通じて、多様なステイクホルダーがインクルーシブな社会づくりに無意識的にに巻き込まれている。いつの間にか当事者意識をもって関わっている。
この無意識的に巻き込まれ、多様なステイクホルダーが当事者意識をもって関わる状態をつくるのがバウンダリーオブジェクトなのではないかな・・・と参加してみて感じました。
支援という文脈から生まれる関係性だけではなく、協働から生まれる関係性をつくっていくこと。
そういう関係性が増えていくことで、「違いを価値にできる」社会になっていくのではと思いますし、そんな場をバウンダリーオブジェクトを参考に生み出していきたいと思います!!
リ・パブリック、たんぽぽの家のみなさんありがとうございました!
関わっているNPO法人Collableがこの研究会に参加していて、奈良たんぽぽの家で開催されるとのことで関西担当?として参加させてもらいました。
たんぽぽの家は、エイブル・アートムーブメントという先進的な芸術運動で有名です。
福祉という枠にとらわれない発想で仕掛ける魅力的な団体。
いつも学ばせてもらっています。
バウンダリーオブジェクト研究会の目的は、たんぽぽの家の新たな事業に対して
バウンダリーオブジェクトの提案を実施するというものでした。
当日の様子
1日目
・バウンダリーオブジェクトのデザイン文法を再確認
・たんぽぽの家の活動案内(アートセンターHANA)
2日目
各自が考えたバウンダリーオブジェクトのアイデアを共有とディスカッション
たんぽぽの家は、学生の時から合わせて4回目の訪問になるのですが
いつ来ても、その先駆的な活動や発想の自由さに驚かされます。
アートセンターHANAはこんな場所です。
土曜日だったので、仕事ではなく皆さんでイチゴ大福をつくってました。
バウンダリーオブジェクトとは
バウンダリーオブジェクトとはなにか?
「異なるコミュニティ同士の境界を繋げる作用をするもの」
バウンダリーオブジェクトは研究会でこのように定義されています。
「コ・クリエイション」、「共創価値の創造」などは類似キーワードとして上げることができるのではないかと個人的に解釈しています。
また、最近増えているコワーキングスペースやフューチャーセンターといった場も
異なる領域にある人をつなげる役割を担っている事例にあたると思います。
研究会の中でも紹介されていた、わかりやすく面白い事例を2つご紹介。
バウンダリーオブジェクト事例① まちの保育園
まちの保育園
保育園の中にベーカリーカフェが併設(しかも食べログの評価が3.9!)
閉鎖的になりがちな保育園に自然と地域住民が出入りするようになり関係性が構築されるという仕組み。
保育園というコミュニティと、地域というコミュニティを繋げる媒体としてパン屋が機能している。
バウンダリーオブジェクト事例② ヤギが雑草を食べる?団地の除草作戦
スーモさんの記事にわかりやすくまとめられています。http://suumo.jp/journal/2013/11/21/55441/
ヤギが雑草を食べてお掃除! 団地で始まったエコな除草作戦
機械ではなく、ヤギが除草していることで、地域住民のコミュニケーションが自然と生まれる(しかも大幅なコストカットを実現!)
子どもたちはヤギさんだ〜と大はしゃぎ。
日常では交流がなかった地域住民同士を繋げる媒体としてヤギが機能している。
バウンダリーオブジェクトの文法というものは、複数あるのですが
この2つの事例は「美味しい!」「かわいい!」「おもしろい!」といった普遍的な感情を引き出す媒体をつくることで
異なる領域にいる人と人をつなげるという作用をもたらしています。
Fab Lab 学ぶ・創る・分かち合うということ
当日の意見交換でFab Labについての議論はかなり盛り上がりました。
Fab LabにはLearn(まなぶ)-Make(つくる)-Share(わかちあう)という考え方が根底にあるそうです。
議論が盛り上がったのは、Fab Lab=3Dプリンターによるモノづくりではなくて、
学ぶ・創る・つながる楽しさから、いつの間にか人が巻き込まれる構造をつくっていく考え方が重要という点です。
誰でも気軽にLearn(まなぶ)-Make(つくる)-Share(わかちあう)ことができるオープンな場があることで、学校や職場といったカテゴライズされた場所の外に、人と人がつながる機会を生み出すことができる。
そういう意味では、Fab Labはバウンダリーオブジェクトになり得る可能性があるなと感じました。
プレイフル・ラーニング
Connected Learning
このような創造性を引き出すような学習コンセプトは、バウンダリーオブジェクトを考える上で大きなヒントになりそうです。
コラブルのワークショップとの共通点
創造的な学習や協働を通じて、異なる領域をつなげるという意味では
コラブルのワークショップにも共通している部分が多かったなと。
何かを創りたい
人とつながりたい
こういう普遍的な感情が生まれる環境をつくることができれば
福祉の支援の文脈では解決できない問題(障害者と健常者の間にある問題)は自然と解決すると思っています。
障害者も健常者も、成人前に多様な人と協働することの経験をする人が増えれば、
多様な人をマネジメントしたり、地域コミュニティをつくったりするときに力を発揮できる人間が増えるはず。
やはり、バウンダリーオブジェクトはコラブルの事業を考える上でも鍵になってきそうです!
地域の多様なステークホルダーを巻き込むこと
地域資源をつなげていくプレイヤーが、どの地域にも必要になってくるはず。
特に都心にこそ!
たんぽぽの家が大切にしているのは、奈良の産業活性化、奈良の伝統を守るといった共通の目的を設定し、多様なステークホルダーを巻き込んでいくこと。
コラブルは文京区で仕掛けていきます。
地域の事業者同士のコラボレーション、地域住民との結びつきの意識はコラブルにも必要になってくるはず。
コラブルの活動を通じて、多様なステイクホルダーがインクルーシブな社会づくりに無意識的にに巻き込まれている。いつの間にか当事者意識をもって関わっている。
この無意識的に巻き込まれ、多様なステイクホルダーが当事者意識をもって関わる状態をつくるのがバウンダリーオブジェクトなのではないかな・・・と参加してみて感じました。
支援から協働
支援という文脈から生まれる関係性だけではなく、協働から生まれる関係性をつくっていくこと。
そういう関係性が増えていくことで、「違いを価値にできる」社会になっていくのではと思いますし、そんな場をバウンダリーオブジェクトを参考に生み出していきたいと思います!!
リ・パブリック、たんぽぽの家のみなさんありがとうございました!