クルマの広告。本のタイトルは至って普通。
本を開いても意外と普通に見える。
そう見えるだけで、中身はものすごく濃い。広告、デザイン、マーケティングに関わる仕事をするのであれば絶対に読んでおいた方がいいと思う。
フォルクスワーゲン社の伝説的な広告キャンペーンが、絵本のようにまとめられている。
この本のメッセージを一言で要約すると
もっとも優れた広告は読み手の人生観を変える力を持っている。
ということだと思う。
なんと、人生観、価値感を変える広告キャンペーンを作成したのは、当時わずか3人だったDDBという広告会社。なんで、少人数の広告会社がここまで創造的な仕事ができたのだろうか・・・と調べていたら、ものすごく詳しく書かれているブログを発見。
創造的な仕事ができる環境をつくること。
これは最近の自分のテーマであったからピンポイントでした。
とりあえず、創造と環境のブログと西田さんの本は必読!です。
Think small
フォルクスワーゲンの広告キャンペーンを紹介。
小さいクルマ!という価値感を打ち出し、アメリカ人のクルマに対する味方を変えてしまいました。
60年代は、男ならデカイ車に乗れ!と言わんばかりに
大々的にフォードが広告を打ち出していた時期。
「Time」や「Life」といったグラビア雑誌がアメリカでは流行っていたそうな。
フォードが打ち出していたのは「タキシードと盛装のカップル、幸せそうなファミリー」
フォルクスワーゲンの広告は、車をSimpleに打ち出し、
Think smallというキャッチコピーと簡単なボディコピーだけ。
車ってある種のステータスのようなものだから、時代の雰囲気に購買活動が大きく影響を受ける。
その時代の雰囲気をつくるのに、広告は大きく影響していることを証明してくれるような事例だと思う。
Web広告の可能性
こういった昔の広告キャンペーンを学ぶと
Web広告のキャンペーンって、まだまだ可能性があると思う。
可能性を追求しきれていない。
Webのバナー広告って月に何千万も表示されている。
動画、画像、テキスト、すべてを駆使できる。
ユーザー一人ひとりに合わせて、広告を出すタイミングも、媒体も選べる。
テクノロジーが進化して、クリエイティブの可能性も広がっているのに人の心を動かすまで、コンセプトが練られていないものが多い。自分が企画している広告もまだまだ進化させることができるはず。
もっと過去から学ばないといけないなと思う今日このごろでした。