スキップしてメイン コンテンツに移動

眞木準さんの2時間クリエイター法〜無理やりでもアイデアを出す作法〜

広告を考える際に参考になる発想法。その名も〜2時間クリエイター法〜

ソニー、ライオン、サントリーといった有名企業の広告制作を担当したコピーライターの方が使っている発想法がすごく参考になりました。
3つのステップに整理をしてみました。

普通に暮らしているだけではアイディアは出てこない。
アイディアを出す人は、アイディアを出す訓練をしているし、
そのために時間を確保している。

早速実践・実行してみましょう。

ステップ① ひとりになること

アイデアを練るのは孤独な作業

ひとりで真剣に対象に向きあわなければアイディアは生まれてこない。
確かに、朝の時間に企画書を作成しているときの方が、アイディアは出てくる。

2時間確保するのは、会社で働く人間にとって簡単なことではないと思うが
朝の時間帯、夜の時間帯に意識的にとるようにしたい。

ひとりになったら、集めた資料をすべて山積みにする。
そして、それに目を通すのである。
その資料の中から重要だと思うポイントをおおよそ10項目程度、メモ書きにする。

この判断基準は自分の勘。
キーワードになりそうなものを、膨大な情報から凝縮していく作業。
勘は経験によってのみ深まる。


ステップ② アイディア・リトマス紙試験

メモ書きにした点は、そのままではアイディアにならない。
一度フィルターを通すことで、ふるいにかける。

眞木さんは5つのフィルターを活用しているそうです。

  1. 「日常」というフィルター
  2. 「恋愛」というフィルター
  3. 「読書」というフィルター
  4. 「プチ悩み」というフィルター
  5. 「全人生」というフィルター

・この商品やサービスを、普段使ったときは、どんな感覚だろうか。
・恋愛のシーンに当てはめると、なんかいいムードになったりするだろうか。
・夏目漱石の坊ちゃんのシーンに当てはめると、何か面白いことは起きないか?
・悩んだときにこの商品を選ぶだろうか、必要とされるだろうか?
・自分の人生の中でヒントになるシーンはなかっただろうか?

この作業を通じて、やっとアイディアの構造がみえてくると言う。
まだまだ出発点。


ステップ③ 出てきたアイディアを超えるものを探す

アイディアを練るためには、追い込みが必要。
最後の最後に徹底的にこだわれる人にアイディアの女神は微笑むみたいですね。

眞木さんは、自分自身で、超えなければならないハードルを上げることで、アイディアの質は高まると書いています。

ここで、ようやく人に話せるレベルのアイディアになる。

このアイディア出しがあって、はじめて会議に入る。
議論をし、さらにアイディアを深めていく。


アイディアを出すプロセスを学ぶこと

アイディアを出すプロセスは絶対に知っておいた方がいいです。
その方が仕事が楽しくなると思っています。

もちろん、プロセスを踏んだから、だれでもアイディアを出せるわけではないので、ある程度の訓練が必要でしょう。
ただ、プロセスをしっかり通れば、アイディアを出せるということを知っていると知らないでは、仕事の楽しみ方が大きく変わってくるのではないでしょうか。

仕事の中でアイディアを出す時間を確保できていますか?

会議をしていること、話し合っていることはアイディアを出している時間ではないです。

・ブレインストーミングすることがアイディア出しだと思ってしまうこと
・突然のひらめきがアイディアだと思ってしまうこと
こういった間違いは結構多いのではないのではないでしょうか。

クリエイターと呼ばれる人たちが、どうやってアイディアを生み出しているのか。

こちらの本がオススメです。
【ひとつ上のアイディア〜企画稼業 クリエイター20人アイディアづくりのすべて〜】

この本を読むとわかるけど、クリエイターの方々って、発想する型をもっている。

アイディア出しってスポーツみたいなものなのだろう。
トレーニングを積んで、自分の型を身につけて、少しづつ型を修正して
というプロセスの繰り返しをしていく。

まずは誰かの真似からでもいいと思います。

自分は、朝の5時30分〜7時30分は2時間クリエイター法を使ってみることにします。

このブログの人気の投稿

マーケティングの上流部分を設計するために身につけたいこと×3

4月からチームが変わり、フレッシュな新人も入り、、 改めてこれから求められるマーケッターってどんな人だろうか?と考えるようになりました。 自分の中では、これから求められる人材は上流部分を設計できる人。 マーケティングの上流部分とは ①コンセプト・戦略などの上流部分を設計できる人 ②アイデアを付加価値として出せる人 ③ビジネスモデル全体を理解して、長期的な戦略を構築できる というような要素をもっている人ではないかと思っています。 加えて、掲げたコンセプト、戦略を ・組織の「意思決定」までもっていける ・必要な人材を定義して、実行プロセスまでリーダーシップを発揮できる といったところまでできるとさらに良し。 上流部分を設計するために活用できる方法はたくさんあるけれど、今回は必要な「考え方」にフォーカスして、「身につけたいこと」まとめてみました。 社内の研修資料をつくっていて、これは共有できるといいなと思うことがボヤっとでてきたので・・・ 内容 アイデアは描く ビジュアルシンキングを身につける 戦略家としての表現方法を身につける 読書術を身につける ノート ①アイデアは描く ビジュアルシンキングを身につける ビジュアルシンキングは絶対に身につけた方がいい。 パソコンに向かって仕事をしたつもりになる、クライアントと打ち合わせをして、その場で言われていることを頑張ってタイピングして議事録をつくれば満足してしまうことは避けないとだめ。 ビジュアルシンキングを学ぶなら、この本を熟読すればOK。 描いて売り込め! 超ビジュアルシンキング 参考URL ダン・ロームのビジュアルシンキングに関して概要がまとまっている記事です。 【オススメ】「超ビジュアルシンキング」ダン・ローム http://smoothfoxxx.livedoor.biz/archives/51668004.html ・MicrosoftのOffice(症候群PowerPointやExcel)に陥らない ※絶対に必要なソフトではあるけど フロッグの創始者ハルトムット ・エスリンガ ー

Googleの創業者、ラリー・ペイジによるミシガン大学のスピーチ

仕事は世界を変える気持ちでワクワクと。 でも、一番大切なのは家族。 Google創設の裏にある家族との関係性や物語。 僕にとってはジョブズに続く、いつも聞き返したいスピーチ。 [全訳] Class of 2009! First I’d like you to get up, wave and cheer your supportive family and friends! Show your love! It is a great honor for me to be here today. Now wait a second. I know: that’s such a cliché. You’re thinking: every graduation speaker says that – It’s a great honor. But, in my case, it really is so deeply true – being here is more special and more personal for me than most of you know. I’d like to tell you why. 今日、この場にいられることは、私にとって大変光栄なことです。いや、ちょっと待ってください。いまの台詞は確かに月並みすぎます。皆さんも思ったでしょう。卒業式のスピーカーというのは、決まって「大変光栄なことです」と言うものだと。でも私の場合は、本当に心からそう思っているのです。私にとってこの場にいることは、皆さんの大半が考える以上に、特別で個人的な意味のあることなのです。 その理由をおお話しましょう。 A long time ago, in the cold September of 1962, there was a Steven’s co-op at this very university. That co-op had a kitchen with a ceiling that had been cleaned by student volunteers e very decade or so.   Picture a college girl named Gloria, climbing up

メタファーを活用したユーザー調査について(ZEMT法)

最近、マーケティングの施策を考えるときに もっと、ユーザーの行動や感情に目を向けないとなと考えるようになっています。 コトラーのマーケティング3.0を読みかえしていて、ブランドストーリーの構成要素の箇所が目に止まりました。 コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則 コトラーらによれば、ブランド・ストーリーにはキャラクター、プロット(筋書き)、メタファー(比喩)といった3つの重要な構成要素がある。優れたストーリー・プロットには、チャレンジ型(ヒーローが困難な敵を倒す)、コネクション型(この世に存在する断絶を埋める)、クリエイティブ型(新しい解決方法を生み出す)がある。また、そのさい、消費者の意識の根底にあるメタファーを明るみにする作業が有効である。例えば、7大メタファーとして、バランス、変化、旅行、容器、つながり、手段、コントロールがあるという。そしてキャラクターはストーリーの要である。「コトラーのマーケティング3.0」 消費者の意識の根底にあるメタファーを明るみにする作業 ここからインサイトを把握するプロセスはもっと現場に起こし込めるといいなと考えています。 理論的なところを勉強するより 形を変えながらでも実施して、何とかユーザーのことを理解しようという意識をもち動くことが大切だと感じています。 先日に書いた 伊右衛門のコンセプトメイキング についてでも、メタファーを活用した質問をして コンセプトをつくりだしたのは、専門性のある調査を実施したからではなく 何とかユーザーのことを理解しよう、お茶と生活との関係性を根本的に問い直そう といった調査に取り組む前のスタンスがあったからこそ成功したのだと思うのです。 優れたプロダクトやサービスのコンセプトをもっている企業は、 徹底的にユーザー調査を行い、ユーザーを理解し、そこからブランドのストーリーを組み立てている。 だから、ユーザー調査(特にメタファーを活用した手法)は現場で実践していこうと思っています。 ZEMT法 マーケティング3.0の中でも紹介されているのがZMET法。 ZMET調査(Zaltman Metaphor Elicitation Technique:ザルトマン・メタファー表出法)」 ザルトマンは、この手法を開発した