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5月, 2015の投稿を表示しています

【読書】貫徹の志 トーマス・ワトソン・シニア―IBMを発明した男

「貫徹の志 トーマス・ワトソン・シニア―IBMを発明した男」を読みました。 IBM(インターナショナルビジネスマシーンズ)を世界的企業にしたトーマス・ワトソン・シニア。 不勉強で、IBMの創業者を知りませんでした。 この超巨大企業をどんな哲学をもって創り上げたのかが気になり読んでみました。 丁寧に創業者ワトソンの生き方、執念、頑固、生きがい、企業とは何かという思想が書かれています。 単なるサクセスストーリーではなく、経営とは何か?を深く考えさせてくれる本です。 ワトソンの考える「人材に関して」 IBMの社訓には「個人の尊重」があるようです。 この言葉だけ切り取ればものすごく当たり前の言葉ですが・・・ その思想の背景を本書から読み解くことができます。 ワトソンが「人材」に関して社員に何度も伝えたというストーリー。 大きな紙に、肩書きを縦一列に書き出したのである。 メーカー(The Man ufacturer) ゼネラル・マネージャー(General  Man ager) セールス・マネージャー(Sales  Man ager) セールス担当者(sales  Man ) サービス担当者(Service  Man ) 工場長(factory  Man ager) 工員(factory  Man ) 事務部門マネージャー(Office  Man ager) 事務担当者(Office  Man ) 次にワトソンは、「 Man 」だけを残してすべての文字を線で消した。こうした工夫をとおして、社内の全員が重要でしかも平等なのだと伝えようとしたのだった。「われわれはみな同じ人間である。・・・肩を組んで団結し、共通の利益のために汗を流そうではないか」 まるで、かつてのヒット曲を飽くことなく歌い継ぐポップスターのように、ワトソンは以後四十二年にわたって、社内の会議やスピーチで「人材とは」を説き続けた。 p61 ワトソンは人材こそすべてだと語り続けていたそうです。 肩書きは所詮肩書きにすぎない。ビジネスで中心的な役割を果たすのは、一人ひとりの人間である。ワトソンはしきりに咳払いをしながら、長々とこの話をした後、こう締めくくった。「結局のところビジネスは人の力にかかっているのだ」 ワトソンは、自

NPOインフォグラフィック活用事例:見える化して、わかりやすく伝えることで支援者のつながりを増やす。

「活動の成果を効果測定して、わかりやすく伝える」 ことはファンドレイジング成功のポイントとなります。 ただ、ほとんどの団体が、 ・効果測定をする時間が取れていない ・どう伝えていいのかわからない ・・・ という状態に陥ってしまっていると思います。 今回は、「インフォグラフィック」という手段を活用することで、 「効果測定して、わかりやすく伝える」 という文化を組織に根付かせるをテーマにまとめてみました。 NPOの活動をわかりやすく伝える まずは伝えるという点から。 わかりやすく伝えるとは 自分たちが取り組んでいる問題を「わかりやすく伝える」 課題解決のために行っている活動を「わかりやすく伝える」 活動の結果、何が変わったのかを「わかりやすく伝える」 このような意味合いになります。 「わかりやすく伝える」ためのインフォグラフィック活用 インフォグラフィックとは wikipediaより インフォグラフィック(英語: infographics)は、情報、データ、知識を視覚的に表現したものである。インフォグラフィックは情報を素早く簡単に表現したい場面で用いられ、標識、地図、報道、技術文書、教育などの形で使われている。 具体例を見た方がわかりやすいですね。 Teach For Americaのインフォグラフィック事例   Teach for Americaのホームページをみると、サイト内にインフォグラフィックがうまく活用されています。 ミッション 活動のインパクト 課題の現状 この3つについてみていきたいと思います。 ①NPOとしてのミッションをインフォグラフィックで伝える https://www.teachforamerica.org/about-us/our-mission 自分たちが取り組んでいる課題をデータを根拠にわかりやすく説明しています。 一般的な文字だけの団体概要ページより圧倒的にわかりやすいです。 ②NPOとしての活動インパクトをインフォグラフィックで伝える Teach for americaのインパクト×インフォグラフィック事例 https://www.teachforamerica.org/about-

Piterest(ピンタレスト)マーケティングを実施する前に読んでおきたいものまとめ

Pinterest(ピンタレスト)を活用したマーケティングを実施する前に読んでおきたい記事をまとめてみました。 ただ、いきなりPinterest(ピンタレスト)をこうやって活用するといいですよ!という紹介はできません。 Pinterest(ピンタレスト)を活用する前に 気をつけておきたいのは、 ピンタレストは一つのツールでしかなくて、 コンテンツマーケティング、インバウンドマーケティングといった根本にある考え方 を学び、組織の広報戦略に落とし込むことが大切になってくると思います。 戦略なくツールを活用してしまえば、お遊び程度にPinterestを活用して終わります。 まず抑えておきたいのはインバウンドマーケティング そもそもマーケティングの考え方の前提条件が変わっていることを理解する必要があります。 インバウンドマーケティングを学ぶスライド 抑えておきたいポイント ・狩猟型マーケティング→農耕型マーケティングへ ・アプローチするマーケティング→見つけられるマーケティングへ : 1px solid #CCC; border-width : 1px; margin-bottom : 5px; max-width: 100%;" allowfullscreen> : 5px"> これまでのマーケティングと、これからのマーケティングを考える20分 from MKTGENGINE さらに・・・ リードナーチャリング、リードジェネレーションの考え方 は必須学習項目ですね。 その概念がわかりやすく整理されているのがこちらのスライドです。 : 1px solid #CCC; border-width : 1px; margin-bottom : 5px; max-width: 100%;" allowfullscreen> : 5px"> コンテンツマーケティングを整理してみました。 from HiroIshimura インバウンドマーケティングの概要を理解したら、さらにSEOの基本知識も学んでおきましょう! SEOを学ぶためのスライド このスライドでコンテンツマーケティングとSEOの関係性

NPOマーケティングにPinterest(ピンタレスト)を活かす!National Wildlife Federationの事例分析

最近のマイブーム、Pinterest(ピンタレスト)! 日本ではイマイチ、ユーザー数が伸びないと言われていますが、 絶対にビジネスには効果的だと思っています。 海外の事例を時間あるときに分析したりしているのですが National Wildlife Federation という野生動物の保護や啓蒙を行っているアメリカNPO団体のPinterestページが素晴らしかったです! National Wildlife FederationのPinterest(ピンタレスト)ページ https://www.pinterest.com/nwfpins/ 図鑑を眺めているようで、ボーッと見ているだけでも楽しい! NPOはPinterest(ピンタレスト)と相性いい? イメージの共有→共感→アクション(NPOの場合だと寄付やイベント参加) という動線はPintrestだからこそ作れるものであると思います。 Facebookページでもイメージ共有はできると思いますが、ボードにイメージがまとまっているPinterestの方がメッセージ性が強いです。 もちろん、National Wildlife FederationはFacebookページも素晴らしく、ソーシャルメディアを活用したマーケティング全般がレベル高いです。 Facebookページ https://www.facebook.com/NationalWildlife さて、NPOのソーシャルメディア活動に大きく参考になりそうな Pintrestページをみていきます。 Pinterestページでストーリーを伝える フォロワーは15000人超です。 https://www.pinterest.com/nwfpins/ 中のボードをみてみます。 ボード名:Keeping the Wild Alive ボードの内容:絶滅危惧種の動物たちの写真がズラ〜っと並んでいます。 https://www.pinterest.com/nwfpins/keeping-the-wild-alive/ その中の1枚の写真をクリック。 イルカ! 下にあるメッセージをみると、 Dolphins Are Still Dying Fiv

【読書】学習優位の経営 日本企業はなぜ内部から変われるのか

日本的経営の強さを磨く手段として 「学習優位の戦略をどのように機能させるか」が最近のテーマです。 ハーバードビジネスレビューでこのテーマの論文をみつけてから、いくつか関連の本を漁って調べています。 学習優位の戦略 著者:名和 高司 2003/03/01 名和さんの考え方が非常に参考になったため、そのまま「学習優位の経営〜日本企業はなぜ内部から変われるのか〜」を購入して読んでみました。 学習優位の戦略とは? 戦略が固まりきっていなくても、 「学習を通じて戦略を骨太にしていく」 というプロセスを意図的につくることができれば競争優位性を築けるという考え方です。     経営トップと現場レベルが対話を積み重ねながら戦略を修正、構築していく「 創発戦略 」の考え方にも近いと感じています。 当たり前ですが、戦略は大切です。 3C分析、SWOTなどフレームワークを活用して、どのような方向性で戦っていくかを考えるの必要性はこれからも変わらないはずです。 しかし、「自社の強み・弱みを分析して、競合の強み・弱みを分析して、市場のニーズを分析してセグメンテーションする・・・」という従来の戦略のアプローチが、環境の不確実性の増加に伴い、通用しなくなってきている。 不確実性が高い事業環境の下では、線形的な戦略は役に立たない。 当初の事業計画は、環境の変化に合わせて、柔軟に変更する必要がある。 精密な戦略をつくり上げる力ではなく、仮説・実践・検証のサイクルのなかから組織的な学習を積み上げていく力こそが、持続的な優位性の源泉となるはずだ。 だからこそ、現場レベルでの学習が積み重なり、自然発生的に戦略が生まれてくる(もしくは強固なものとなる)というサイクルをまわしていくことが大切になってくる。 この考え方に共感です。 つまり、持続的な優位性を築いていくためには、「 現場が学習する仕組み 」をつくるということがポイントになってくるということだと解釈しました。 創発戦略は、もともと日本の経営が得意としてきたことだと思います。 スマート・リーンとメビウス運動 2つのフレームワーク この本で抑えておきたいフレームワークは2つ。 ①スマート×リーンの事業モデル スマート・リーンと呼ばれるフレームワーク

北海道・上士幌町に学ぶ!ふるさと納税成功のポイント

今回の内容は、「ふるさと納税」に関してです。 成功している自治体は何をやっているか? を知るために・・・ ふるさと納税の成功事例として取り上げられることが多い、北海道の上士幌町を分析してみました。 今回調べてみて思いましたが・・・ ふるさと納税で成功している自治体は、顧客=納税者と丁寧にコミュニケーションをとっています。納税者のニーズに応えることを徹底的に行っています。 やはりWebマーケティング、Webを活用したコミュニケーションは自治体再生には鍵になってくるだろうなと思っています。 今回は、ビジネスモデルキャンパスをもとにした分析から、成功要因の特定をしてみました。自治体やNPOの事業全体像を整理するのにもビジネスモデルキャンパスは役に立ちます。 ポイントはチャネルとカスタマーリレーションの部分にある 上士幌町の概要 住民一人あたり19万2千円の納税額!!! 上士幌町は、人口5千人弱の住民数でありながら、2015年度のふるさと納税額は全国3位につけています。2015年度の納税額は、なんと・・・ 9億6千万円 に達しています。 また、ふるさと納税額を増やす取り組みのみに終わらず、観光や移住へ納税者を転換するための取り組みも積極的に行っているのがすごいところです。 上士幌町の「ふるさと納税における成功要因」 上士幌町のふるさと納税における成功要因として3つ抽出してみました。 ITを徹底的に活用! 納税者をファン化するための丁寧なコミュニケーション!            (オンラインとオフラインの統合) 子育て・少子化対策とふるさと納税を結びつける! 一つずつ説明していきます。 ①IT活用の取り組み IT活用の全体像 上士幌町では、複数のメディアを運営しており、Webを活用した新規納税者の獲得と、納税者をファン化し、町との関わりを深くしていくための取り組みに力を入れています。 メディア全体像 オウンドメディア と特設サイトをうまく使いこなしています! 民間企業並にITを駆使して顧客のニーズに応えています。 ===================サイトの詳細はこちらから===================

【読書】賢者の戦略 生き残るためのインテリジェンス

賢者の戦略 生き残るためのインテリジェンスを読む。 スケッチノート インテリジェンスをもっている人= ・歴史的な背景を読み解いた上で情報を解釈し、鋭い仮説をもとに、重要な意思決定を促すことができる人。 ・大量にある情報の中からダイヤモンドの原石のような革新的な情報を見つけ出し、戦略に影響を与えるような仮説を導き出せる人。 インテリジェンスのセンスを磨くために紹介されている作品 外交〈上〉 ヘンリー・A. キッシンジャー (著) 戦争と人間 山本薩夫 (監督)  ビジネス本ばかりで読んでいると、考えが狭くなる。 国家戦略や外交から学ぶことが多い。 世界を観る目を広げるために、日々インテリジェンスを鍛えていくようにしていこう。 日本人として何を学習して、どのような国家戦略をとっていくべきかってことくらい 自分で考えないとなとも考えさせられました。