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マーケティングの上流部分を設計するために身につけたいこと×3

4月からチームが変わり、フレッシュな新人も入り、、
改めてこれから求められるマーケッターってどんな人だろうか?と考えるようになりました。

自分の中では、これから求められる人材は上流部分を設計できる人。

マーケティングの上流部分とは

①コンセプト・戦略などの上流部分を設計できる人
②アイデアを付加価値として出せる人
③ビジネスモデル全体を理解して、長期的な戦略を構築できる

というような要素をもっている人ではないかと思っています。


加えて、掲げたコンセプト、戦略を
・組織の「意思決定」までもっていける
・必要な人材を定義して、実行プロセスまでリーダーシップを発揮できる

といったところまでできるとさらに良し。

上流部分を設計するために活用できる方法はたくさんあるけれど、今回は必要な「考え方」にフォーカスして、「身につけたいこと」まとめてみました。

社内の研修資料をつくっていて、これは共有できるといいなと思うことがボヤっとでてきたので・・・


内容

  1. アイデアは描く ビジュアルシンキングを身につける
  2. 戦略家としての表現方法を身につける
  3. 読書術を身につける

ノート


①アイデアは描く ビジュアルシンキングを身につける

ビジュアルシンキングは絶対に身につけた方がいい。
パソコンに向かって仕事をしたつもりになる、クライアントと打ち合わせをして、その場で言われていることを頑張ってタイピングして議事録をつくれば満足してしまうことは避けないとだめ。

ビジュアルシンキングを学ぶなら、この本を熟読すればOK。

描いて売り込め! 超ビジュアルシンキング


参考URL

ダン・ロームのビジュアルシンキングに関して概要がまとまっている記事です。
【オススメ】「超ビジュアルシンキング」ダン・ローム


・MicrosoftのOffice(症候群PowerPointやExcel)に陥らない
※絶対に必要なソフトではあるけど


フロッグの創始者ハルトムット ・エスリンガ ーはしばしば 「描き出せ ! 」と言っていた (そうしなければアイデアを聞いてもらえなかった ) 。アイデアを図か言葉で説明すれば 、あいまいな部分は自ずとなくなるのである 。

デザインコンサルタントの仕事術


②戦略家としての表現方法を身につける

戦略を考えられる人ってどんな?と思ったらこの本を読んでもらいたい。

戦略家がもっておくべき思考や伝え方がまとまっている本です。


そこで紹介されている戦略家としての表現方法は、非常にわかりやすかったので、当たり前のように身につけたい!

①結論から述べる
②「AプランとBプランがあるが、自分はAプランが良いと思う、何故ならCであるから」と、必ず自分のポジションを取って言い切る
③Pros(メリット)、Cons(デメリット)で整理する
④アクションプラン(施策)は実行可能性×インパクトで整理する
⑤論点はナンバリング(数字を振る)、グルーピング(集合をつくる)、ラベリング(集合に名称をつける)する
引用:世界で活躍する人は、どんな戦略思考をしているのか? 塩野 誠

その他にも、事業計画のたてかた、財務モデルの把握、海外情報のインプットなど、
ビジネスパーソンとしての基準をあげるためにやるべきことが書かれています。


③読書術を身につける

インプットの手段は山のようにある、組織に入れば情報共有として、話題になっている記事のURLが送られてくることが多い、けど大体は薄い学びで終わる。

アイデアのレベルと量は、読んでいる本のジャンルの広さと量、質に比例していると
思っています。

なんだかんだで、本を読むという行為が知識をインプットする上では圧倒的に効率が良いということは変わらない。

・本は身銭をきって買うこと
・本には書き込みをすること
・読んだ本についてはなるべく共有する場をもつこと

ここらへんを実行しながら、「本の読み方を身につけること(自分の型をもつこと)」でができるようになると良い!

参考:本を読む本※少し学術的



紹介されている読書の3レベルを自分なりに解釈して、3つのことを意識しています。

⑴点検読書

ここは、速読を意識。

・その本は何について述べられているかを把握するために
目次読み、結論、キーセンテンスの拾い読みをする。

ⅰ表題や序文を見る
ⅱ本の構造を知るために目次を読む
ⅲ索引を調べる
ⅳカバーに書いてあるキャッチコピーを読む
ⅴかなめになる章を読む
ⅵところどころ拾い読み(パラグラフ読み)

※研究に背景がある理論を提示しているのか、著者の実績と主張が語られているのか、実践的なアクションを提示しているのかを読み取る

点検読書の段階で、仕事にどう活かせるか、他の人にどのように共有できるか
他の人がレビューで何を述べているかを簡単にevernoteへまとめる。


⑵分析読書

読む価値があると判断した本は、分析読書をする。
その本に対して、自分のスタンスをもつ
・問いと仮説をたてることがポイントとなる。

読んでいるあいだに質問をすること。その質問には、さらに読書をつづけているあいだに、自分自身で回答するよう努力すること。

その本は
・何について書いたものであるか
・どのように構成されているか
・どのような部分に分けられるか?

ⅰ全体として何に関する本か。
基礎的なテーマやトピックに分類し、順序よく発展させているかを考える

ⅱ何がどのように詳しく述べられているか
著者の思考、主張、議論の要点を理解する

ⅲその本は全体として真実か、あるいはどの部分が真実か。

ⅳこの本は自分にとって、他者にとってどんな意義があるか。

⑶シントピカル読書

何冊もの本を相互に関連づけて読む

本にはっきりと書かれていない主題を、自分で発見し、分析する

課題がさらに深まったときにどうする・・

ⅰAmazon、他人からのアドバイス、書物の文献一覧表などを利用して、主題に関する文献表を作成する
ⅱ文献表のすべてを点検して、どれが主題に密接な関連性をもつかを調べ、また主題の観念を明確につかむ

一連の質問をして、どの著者にも偏らない独自の用語の使い方を決める


====
自分もインプットの効率がまだまだ悪いので、質とスピードあげていこうと思います。


その他のインプット術・・・

ビジネスの嗅覚を鍛えるためにいいかなと思っているのが、

・News Picksで毎日5記事以上はPickして批判的にニュースをみる
・株をやってみる=IR情報を読む癖をつける
・海外の情報を積極的にインプットする(気になっているキーワードは英語で検索しなおしてみる。)
・雑誌を定期購読する(ハーバードビジネスレビュー、一橋ビジネスレビュー、ニュースウィークは自分もしていますがオススメ)

ここらへんは日々のトレーニングに取り入れていきたいです。


まとめ

方法論、思考法はたくさんあります。
ただ、その一つひとつの手法にとらわれすぎず、自分の思考プロセスを上流部分を設計するために最適化する、チームの中でどんな役割を担うのかを認識してアウトプットにこだわり続けるということが必要になってくると思います!

学習するべきことは山のようにありますが、企画を仕事にする上で

①描いて伝える
②戦略を伝える
③大量にインプットする

ということはやり続けたいし、チームメンバーにもやってもらいたい!
と思ったので雑にまとめてみました。


その他:参考までに自分が適当につくったコンセプトメイキングの手法マップ



マーケッターが企画をする際にオススメの本


UXデザイン、人間中心設計の考え方が具体的な企画設計の方法論に落とし込まれていて、現場に活かしやすい本です。
デザイン思考やUXデザインについて学び、そろそろ仕事に活かしていきたいと考えられている方にはオススメです。

ただ、紹介されているフレームワークや企画プロセスをそのまま使おうとしても、なかなか上手くいきませんでした。
スポーツと同じで、使いこなすためにはトレーニングが必要。


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