PRとは何か?
パブリック・リレーションズ(英語:public relations、略称:PR)とは、国家・企業・団体などの組織体または個人が、一般大衆に対して情報を伝播したり情報や意見を受け入れること。
PRの効果測定ってどうやっていますか?
マーケティングの仕事をしているとPRの企画にもちろん関わります。自分のようなWEB広告畑で育った人間にとって、PRは「広告に換算するとどれくらいだろう?」という効果測定を当たり前のようにしていました。
Newspicksでこの記事に出会い、あ、自分のPRに対する認識、特にPRの効果測定に対する認識は間違っていたかも・・・と思いました。
ということで、今回のブログテーマは、PRの効果測定について。
まずは記事の共有から。
嶋浩一郎さんに聞く「PRパーソンがパブリシティだけをする時代は終わりました」
Newspicksでの自分コメント
PRの効果測定をする=広告効果として測定する=売上にどれくらいインパクトがあったかを計測する・・・という認識をもっていました。完全に間違っていたなと反省。ですよね、パブリックリレーションだから、社会に対して発揮した価値で効果測定がされるべき。その視点があるから、本当に世の中の空気をつくる企画が生まれる。
今までは、パブリック、社会への影響力ってどれくらいあったの?ということを度外視してしまっていました。でも、単純に自社の利益だけ考えたPR施策では、世の中の空気をつくるような企画はつくれないよな・・・と思い直したのでした。
では、どうすれば社会への影響力を意識したPR企画をつくれるのか?
効果測定をするときの指標に、「社会視点」を入れることができればいいのではと考えています。
PRの効果測定について
PRの効果測定は、組織にとってPR施策は有効的だったのか?という視点と、社会にとってPR施策は有効的だったのか?という視点。
この2つの視点をもつことが重要ではないかと考えています。
真のPR効果測定(組織視点+社会視点の両立)のために何ができるか、という点を少しまとめてみました。
世の中にはどんなPR効果測定方法があるの?
PR効果測定ツールについては調べたことなかったので簡単に調べてみました。結構ツール自体はありますね。①組織視点②社会視点で分けて、ツールや計測方法を整理しています。
①組織にとってPR施策は有効的だったのか?を計測する方法
組織にとってPR施策は有効的だったの?という点を確かめるためのツールはたくさんありました。
indicator
WEB記事の露出効果を測定するツール。
Web上に露出されたコンテンツを「情報資産」として位置付けるという発想は大切。
PR Analyzer
全媒体を網羅したPR効果測定ツール。
掲載数や広告換算費だけでない適切なPR効果指標を設定という点に注目。 ブランド価値や重要媒体を重点的に分析するといったことができるようです。
一般的にPRの効果測定で活用できるツールは概要を理解。
では、最初の問いである、PR施策の社会への影響力はどうやって計測すれば良いのでしょうか?
社会にとってPR施策は有効的だったのか?を計測する方法
いま考えているのは、この社会価値をどのように効果測定すれば良いのか?ということです。
効果測定ツールというものは見つけることができませんでしたが、社会価値を計測するための方法論はすでに存在しています。
代表的なのがSROIとロジックモデルという考え方。それぞれ簡単に整理してみます。
SROI 社会的投資収益率
SROIとは、社会的投資収益率と訳され企業活動の社会的リターン(ソーシャルリターン)を定量化する考え方です。社会的インパクト評価ってやつです。ざっくりいえば、社会における最小単位(人など)にフォーカスし、その変化を数値化することで社会の変化を計測するというもの。 CSRのその先へ
このSROIというNPOの活動やCSRなどの効果測定指標。これは企業のPRでも応用できるのではないかと考えています。
ロジックモデル
ロジックモデルとは、ある施策がその目的を達成するに至るまでの論理的な因果関係を明示したものと説明されています。
ロジックモデルの要素
インプット(リソースの調達)→アウトプット(施策の実施=やったこと)→アウトカム(成果)→インパクト(社会的な影響)を項目ごとに分けて評価をする。
PRの効果測定に足りていないのは、「インパクト」の部分なのかなと考えています。企業のPR活動でここまで考える必要があるのか・・・という点は気になるところですが。
社会価値を評価する手法を学ぶ参考図書
PRの効果測定で広告効果換算しかしていない自分にとってグサッときた文章を引用。
よく見られるのが、生み出されるインパクトではなく、組織が生み出すものによって成功を定義するという間違いだ。
多くの組織はインパクトを測定することをせず、かわりにアウトプット、つまり生み出す製品やサービスを測定する。だが効果的な測定は、組織がインパクトをよりよく理解するためには非常に有益だ。さらに、測定を使って一連のロジックの中にある要素の関連性を評価し、投資がどのように成果やインパクトに結びつくかという仮説を評価することもできる。
インパクト測定の動力源となり、投資家を悩ませ続ける究極の質問こそ、「これでインパクトを生み出せているのか?」だ。
まとめ
PRの効果測定を社会視点をもって行うために・・・
①PR企画をする際は、広告効果換算だけではなく、社会にとってどんな意味があるのかを考えるといいのではないか
②ロジックモデルやSROIなどの、行政やNPOのプログラム評価で使われている方法を応用できるのではないか