恵比寿から埼京線に乗り、1時間弱。東浦和の駅からバスで20分程のところにある見沼福祉農園。
農園といっても市場で謳い文句となっているオーガニックでもないし、スローライフを志している人たちの集まる場でもない。
何か定義付けされている場ではなく、この場所をどのように意味づけるかは参加者に委ねられているのがオモシロイ。
何か定義付けされている場ではなく、この場所をどのように意味づけるかは参加者に委ねられているのがオモシロイ。
無目的な場に多様な人が関わり対話を繰り返していく場が居心地が良い。
大学教授・学生・社会人・小学生・フリーター
都市に暮らす人、埼玉に暮らす人、福島の人、島根の人
自然という不確実な環境の中で、一緒に土を耕し、火を囲み、
多様な人を取り込みながら場をつくっている。
この農園にあるのは、
一度のお金とモノの交換で終わってしまう【消費】ではなく、
多様な個人が場に主体的に関わりながら意味づけを行なっていく【参加】
この参加に価値を見出し始めている人が集まっているのだと思う。
都心で暮らしていると、ボタン一つで電気がつき、火がつき、匂いや音をつくることもできる。すごく便利だけれど、自分の身体が弱くなっていく。
弱くなっているというより、変化に対する対応力が鈍くなっている感じかなな。
暴風の中暴風の中農園で作業をしていた感じたこと。
都心では都心で学ぶ機会がなくなっている、【生きる知恵】を自然と人と対話しながら学ぶことができるのが見沼福祉農園なのだろうと思っている。
・バーゲンセール(価格)
・わかりやすいキャッチコピーつきの商品(言葉)
という用意されたもので判断して動くことはできない。
・人の声
・音・色・匂い・触感
といった不確実なものを確かめながら判断していかないといけない。
意味づけされたものを消費するのではなく、意味を自分たちでつくっていくことが創造的に生きるということだと思う。あくまで自分の感覚だけれど、都心で暮らし続けていると、創造的に生きる感覚が鈍ってきている。
だから、これから恵比寿で築く地域コミュニティを、都市の中にある農園とつなげていこうと思っている
意味づけを先に行うのではなく、場に関わり、対話を繰り返していく中で、プロジェクトを進めていくことで、自分たちの暮らしに創造性を取り込んでいきたい。
オーガニック・ナチュラルという飾りがつく商品はたくさん出てきており、自分たちはそろそろ気づいているのではないかな。上っ面だけを飾った商品には満足できなくなっていること。自分たちの欲求を表面的なコピーでくすぐられていることの心地悪さを。
みんな量よりも質、見た目よりも実質、謳い文句よりも実体験を重視してきているのだと思う。
消費から参加へといったら大げさかもしれないけれど、「都市の中でどのように生きていくか」このことを真剣に考えて動いていきたい。