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【読書】20円で世界をつなぐ仕事

また一人尊敬できる社会起業家が増えました。
20円で世界をつなぐ仕事



TFT 事務局長の小暮真久さん。
彼の仕事に対する考え方、いや、人生に対する考え方が自分と似ているなと思った。

小暮さんの仕事に対する軸は
一つには、「国や組織の壁を越えて物事に取り組みたい」
二つには、「社会に役立つことをしたい」
三つには、「日本を舞台にしたい」
グローバル化のメリットを生かしながら日本の価値を高めていく。
資本主義やグローバル化を完全に否定するのではなく、競争社会の中で自在に生きる。
そのために必要なビジネススキルは磨き、思いの実現のためにハードワークは惜しまない。
これは最近私自身がぼんやりと考えてきたことだと思いました。
確かに今まで出会ってきた、また尊敬している社会起業家は国や文化の壁を越えて活動している人が多い。
やはり広い視野を持って、自分のやっていることを見ることが大事なのかと思います。

小暮さんはコンサルティング会社出身であるため、TFTのビジネスモデルや彼の考え方は論理的に整理されている。問題解決のビジョンや戦略を合理的に考え、事業の基本部分は営利企業と何ら変わりないことを強調している。やはり、社会起業家は思いだけでは成り立たない。ビジネススキルが必ず必要になってくる。
今の競争社会で生き残るためには広い意味でのビジネススキルが必要不可欠。自己犠牲やボランティア精神では長く続かないし回りの共感を得られない。
中心に収束するクリエイティブやお金を周縁に広げるという意味でも社会起業家は必要になってくるのだろう。また、ボランティアとして市民を巻き込み、地域の中で市民それぞれの役割を創り出すことも社会起業家には必要だろう。国や大企業だけを巻き込み、大きく発展させていくだけではだめだと思う。今は小規模に活動しているNPOや社会起業家が多い。市民から国までを巻き込みムーブメントを創り出していくことが今後の課題であると思う。
今、社会起業家として活躍している方々は学生インターンを積極的に活用したりとムーブメントを起こす準備を着々と進めている。
私自身もこの波に乗り、壁を超えて人を巻き込み、クリエイティブに生きていきたいと思う。

最後にビジネスモデル考える上で参考になりそうなフレームワークを紹介する。
  1. Puropose(目的、達成目標)  ミッションは何か
  2. Partnering(提携) どんな組織や団体とどのような形態で連携していくか
  3. People(組織 人事)どんな人を巻き込んでいくか。組織作りに必要な人はどういう人か
  4. Promothion(宣伝 広報)ミッションや活動内容を、どんな媒体や手段でどのように伝えていくか
  5. Profit(利益 成果)どうやって事業収益を上げて目標を達成するか。
考えさせられたのが、これだけ合理的に考えながらも目標を数値で表していないというところ。
TFTのミッションは「食糧問題に関する啓蒙をして、多くの人の意識を変える」人の意識を変えるという部分を大事にするのは社会起業家だなと感じる。
あくまでビジネスは問題解決のための手段であることを忘れてはいけない。

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