スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

2月, 2015の投稿を表示しています

失敗の本質―日本軍の組織論的研究

失敗の本質-日本軍の組織的研究 沖縄出張のタイミングで、沖縄戦のことを何かしらの形で学ぼうかなと思っていたので 読んでみた。 日本人として無意識的にもっている組織文化を自覚する(おそらく、この本に欠かれている日本軍の失敗要因は今の日本企業にも当てはまる)。 失敗をどのように捉え、組織学習に活かし、組織・戦略を修正していくのかといったことを学べる本です。 本の内容はscappleでマインドマップ風にまとめてみた。 マインドマップ 自信をもって築いてきた組織文化の中に失敗の予兆はある可能性が高い。 日本軍は適応しすぎて特殊化していた組織なのであった。 自分たちの組織文化を客観的にみて、戦略に落とし込むためには徹底的な外部調査が必要となる。 アメリカ軍は日本との戦時中に、文化人類学者を送り込み、日本人の行動の型・原理を研究している。 「菊と刀」という本にまとまっている。 失敗を自覚して、自己否定的学習=「組織の行為と成果との間にギャップがあった場合には、既存の知識を疑い、新たな知識を獲得する」 ということができるか。 失敗への感度の高さと、対応・修正の瞬発力はいつでも持っておきたい。 参考 slideshareに野中先生の2011年に行われた講演スライドがあります。 失敗の本質に関することより、知識創造の大きな概念を捉えた内容になっています。 AgileJapan2010 基調講演:野中郁次郎先生による「実践知のリーダシップ~スクラムと知の場作り」 from Kenji Hiranabe

【インスピレーション】フィオナ・タン まなざしの詩学

オススメの展覧会。 フィオナ・タン まなざしの詩学@国立国際美術館 http://www.nmao.go.jp/index.html フィオナ・タンの作品は、 グローバリゼーションが刻一刻と進む中で、 私たちがどこに向かっているのか、どのようにアイデンティティを確立していくのか といったことが大きな問いとしてあるように感じる。 人間の存在が時間や場所にどのように関わっていくか、というのがご本人の根源的なテーマのよう。 代表的な作品として紹介されている「興味深い時代を生きますように」 http://eiga.com/movie/80447/ 自身の血縁者を国境を跨いで取材し、アイデンティティを考察していく。 キーワードは、「記憶」「アイデンティティ」といったところかな。 展覧会の中で印象的だったのは「ディスオリエント」という作品。 マルコ・ポーロの東方見聞録の朗読がナレーションで入るが、映し出されるのは現代の紛争や、下請け構造の中で働く人の姿。部屋の中に画面は二つあり、もう一方には博物館の展示物が映し出されている。 東方見聞録⇄現代の記録映像⇄文化的遺産として保存されている展示物 記録された時と媒体をズラして表現することで、そのギャップから深い解釈が生まれる。 フィクションとノンフィクションを行き来することで、解釈が揺さぶられる。 パンフレットより(ディスオリエント) 第53回ヴェネチア・ビエンナーレ(2009)のオランダ館における個展で発表された作品。タイトルの「ディスオリエント」は、「方角を失う、混乱する」という意味の動詞であると同時に、「非・東洋」(否定を意味する接続詞ディス〔dis〕+東洋を意味するオリエント〔orient〕ともとらえることができます。) ナレーションは、マルコ・ポーロ(イタリアの商人・冒険家、1254-1324)の遺した中東・アジア旅行記『東方見聞録』からの抜粋です。ヴェネチアから始まったマルコ・ポーロの旅を、2つの大きな画面で同時に映し出される現代の風景やさまざまな文物の映像とともにたどり直します。ひとつの作品のなかに、フィクションとドキュメンタリーが同居し、異なる時空間が交差する。これも多くのフィオナ・タン作品に共通する